我が家の庭の訪問者(その3-3)

 我が家の庭に棲みついたチョウ
 (3-3) アゲハチョウの仲間 ・・・ 並アゲハ、クロアゲハ
 
 内   容 (リンク)
  (その3)     我が家の庭に棲み着いたチョウ
(3-1) ジャコウアゲハの生態
(3-2)アカボシゴマダラの生態
  (2-1)アカボシゴマダラの生態 我が家での生態観察と越冬幼虫の観察
  (2-2)アカボシゴマダラの生態 夏型の生態観 
(3-3)並アゲハ、クロアゲハの生態  
(3-4)キアゲハの生態
(3-5)カラスアゲハ、ミヤマカラスアゲハ、ナガサキアゲハの生態

(3-6)ゴマダラチョウの生態  
(3-7)その他のチョウの生態

モンシロチョウ、ルリシジミ、モンキチョウ、ツマグロヒョウモン、ヤマトシジミ、
キタキチョウ、ツバメシジミ、ウラナミシジミ、アサマイチモンジ、スジグロチョウ
コミスジ 
(3-エクストラ)この幼虫は何?
 
 
 我が家の庭に棲み着いていることが確認されたアゲハチョウの仲間から、並アゲハクロアゲハキアゲハの生態を追跡して紹介する。並アゲハとクロアゲハはミカンの仲間を食草とすることから、この家に来て早々に温州ミカンの苗木を植えたものの一年も経たずに枯れてしまい、その後 ・・・ 今までに5本(5回)も植えつけた。しかし、なぜだかこれらの苗木は定着・生育が芳しくない。ミカンの生育が悪いだけではない。と言うのも、並アゲハとクロアゲハの産卵が凄まじく、春の到来と共に苗木は丸裸になる。必ずしもミカンの果実を期待しているわけではないのだが、何とか木の生育を促すように、最近は幼虫の数を少し間引くようにしている。また、アゲハチョウの仲間が食草とするヘンルーダカラスザンショウを植えたので、ミカンへの矛先が少しでも代わってくれることを願っている。 
(A)並アゲハの生態
 並アゲハは、我が家の庭ではジャコウアゲハの次によく見られるアゲハチョウの仲間で、ミカンの仲間であれば、どんな種類の木でも貪欲に産卵し生育する。ミカンの木を保護するために、カラスサンショウとヘンルーダを植えた。果たして、ミカンに産卵される卵は少しは減ったような気はする。
  関東地方でかなり頻繁に見られるようになってきたナガサキアゲハの訪問を期待して、庭に数本(数種)の温州みかんを植えた。植えた環境が悪いのか、このナミアゲハの猛攻撃が原因なのか理由は不詳だが、温州みかんは全て枯れていく。もともと食草のつもりで植えたみかんの木を保護するために、最近では・・・心を痛めながら幼虫や卵の一部を処分している。ナミアゲハの卵はとてつもなく多くミカンの木に産み付けられ、幼虫は猛烈な勢いで成長する。みかんのすべての葉に食害が見られ、見る見る丸裸にされてしまう。ちなみにナガサキアゲハはの姿は時折見かけられるものの、産卵している様子は伺えない。
 ナミアゲハはミカンとカラスサンショウの木で自由奔放に増殖を繰り返し、我が家の庭はナミアゲハの楽園となっている。嬉しいやら悲しいやら・・・。庭のデッキでお茶を飲んでいると、目の前のヒャクニチソウやモナルダで吸蜜するナミアゲハを楽しむことができる。
 
 チトニア・トーチで吸蜜する並アゲハ(雄) ヒャクニチソウで吸蜜する並アゲハ(雄) 

バーベナはナミアゲが最も好きな蜜源
 
スカビオサで吸密するナミアゲハ
ナミアゲハの成長はあまりにも良く知られているが、一応の記録としてとどめておくことにした。鳥糞型の幼虫は、黒くゴツゴツした皮膚がナミアゲハの特徴。


2016年5月14日、いまにも孵化しそうな卵

孵化直後の1令幼虫

2令への脱皮間直の1令幼虫

2016年5月16日、2令幼虫
2016年5月16日、3令幼虫。皮膚に艶が無く、ゴツゴツした
ような印象を与える若令幼虫はナミゲハの特徴。
脱皮間直の3令幼虫。3令幼虫の生育は早い。見る見る大きくなって、わずか4日ほどで4令へ脱皮する。
 
4令になると、なかなか貫禄のある大きな幼虫となる。緑色の
終令幼虫 ・・・ 間近。
2016年7月25日、終令幼虫と蛹。頭部の大きな突起は
ナミアゲハの特徴。
  2016年10月16日
晴れると日中は気温が20℃以上に高くなるが、朝夕にはかなり厳しい寒さを感じるほどに秋の深さを感じるようになってきた。  暫く放置していたカラスサンショウを調べてみると、クロアゲハ・ナミアゲハ・カラスアゲハの終令幼虫が数多くそろって見られ、近づく冬に向けての準備が進んでいるようだ。これらの幼虫から育った蛹が越冬すると思われ、幼虫は夏に比べると比較的穏やかに成長しているようだ。ナミアゲハの幼虫は、他に比べると、どれも特に早く成長しているようで、既に蛹化のために家の壁を徘徊している(写真左)姿が見られる。
 2016年5月16日、
ヘンルーダの若葉にへばりついている奇妙な糞型幼虫を見つけた。その色彩や肌の形状からナミアゲハとは思えないのであるが、どのアゲハチョウなのか不詳。その成長を観察したいことと鳥などの捕食されないように、不本意ではあるが網を被せて保護することにしよう。4〜5令になって、正体が判明するのが楽しみ。不明な幼虫ではあるが、ナミアゲハの可能性もあることから、ナミアゲハと共に紹介しておく。

 
   
ヘンルーダの苗を植えたところ、即座に産卵され、瞬く間に丸坊主にされた。ようやく中央の生長点から新芽が動き始めると、また大きな(終令)幼虫が徘徊するようになった。  
 
並アゲハ4令幼虫
 
並アゲハ終令幼虫
 ミカンの木で育っていた幼虫を間引くのに、庭のアフリカンマリーゴールドに向かって放り投げていた(もちろん、胸を痛めながら・・・です)。ある時気がつくと、アゲハの幼虫はマリーゴールドの葉を食べて生長しているのに気がついた。その後、観察を続けていたところ、幼虫は明らかにマリーゴールドを食草として育っていることを確認した。蛹化にはかなり徘徊するため確認はできていないが、ここで育った幼虫の行く末はどうなっているのだろう? 幼虫を間引くときには全長1〜2cmの鳥糞型の3令幼虫くらいがほとんどだが、明らかに終令幼虫(写真上右)まで育っていることから、成虫に育っていると信じている。 
 
プラスチックトレイの裏で蛹化したナミアゲハ

アレッ! これナミアゲハの蛹ではないな?
残念、確認しなかった。カラスアゲハかも?
 2015年12月、庭掃除の途中で偶然見つけた並アゲハの蛹。 両者ともミカンの木で育った幼虫が蛹化したものと思われる。左写真は雨戸下で、右写真は園芸用のプラスチック箱の底。箱底の蛹は外界への出口があまりにも狭く、ここで羽化すると、外には出られないだろう。こんなところで蛹化するとは・・・!
   
(B)クロアゲハの生態
 クロアゲハの姿はチョクチョク見かけるものの、なかなか俊敏で、ゆっくりと吸蜜したり静止している姿にはほとんどお目にかかれない。数は、ナミアゲハに比べると圧倒的に少なく、おそらくナガサキアゲハよりも少ないかもしれない。しかし、明らかに我が家のミカンの木に産卵をしており、その幼虫を確認している。次回は記録をとることにしよう。
モンキアゲハも見かけたことがあるが、記録として残すほどの状況ではなかった。
2016年8月、既に述べたように、庭でクロアゲハを観察した記録は極めて少なく、この近辺にはクロアゲハがとても少ないと想像していた。しかし、今年に入って幼虫の観察を念入りに行うようになって、クロアゲハが我が家の庭に頻繁に産卵に訪れ、予想以上にたくさんのクロアゲハが巣立っていることが確認できた。特に、カラスザンショウに多く見られ、また、ブドウ棚のおかげで日陰になった小さな温州みかんにもクロアゲハやナガサキアゲハの幼虫が見られるようになってうれしい。ナミアゲハは食草(樹)のかなり明るい場所を好んで産卵するが、ナガサキアゲハやクロアゲハは暗い場所を選んで産卵するように見える。
2016年7月6日
一雨がきそうなほど雲が低い午前中、ブッドレアはチョウで賑わっているのに驚く。しばらく眺めていると、大きな黒いチョウがブッドレアを訪れた。咄嗟にナガサキアゲハの雄・・・と思ったが、後翅の突起が目に入り、クロアゲハであることがわかった。関西では普通に見られるクロアゲハだが、こちら(北関東)では意外に数が少なく、その飛翔は俊敏で、その姿をこれまでなかなかカメラに収めることはできなかった。この上ないチャンスが到来し、しばらくの間、ただひたすらにシャッターを押し続けた。
さて、次は ・・・ 幼虫を見つけ出さなくては。
2016年7月13日
カラスザンショウにアゲハ類の幼虫を観察していると、少し違った印象の幼虫を見いたした。2令幼虫と思われるが、色彩が良く見るナミアゲハのそれと大きく異なり、皮膚のザラツキが少なく艶があるように見える。これはカラスアゲハの幼虫と思われたことから、ネットを掛けて観察を続けることにした。
正体を確認するため、ネットで保護した幼虫(写真右)

2016年7月20日、 カラスアゲハと思って確保・観察していた幼虫が、結果としてクロアゲハだったことがわかったので、ココに紹介する。

2016年7月23日、生まれたての1令幼虫(以下とは別個体)

2016年7月13日、カラスアゲハと思っていた2令幼虫
 2016年7月15日、3令幼虫に脱皮。やや緑を帯びた色彩になってきていると思われるが、皮膚に艶があるところがナミアゲハとは異なる。   2016年7月18日、いつ脱皮したのか、4令幼虫。艶のある緑を帯びた独特の皮膚が特徴。この幼虫の正体がクロアゲハだったとは・・・!
 2016年7月20日、とうとう終令幼虫への脱皮を終えた。
しかしその姿は、期待していたカラスアゲハではなくてクロアゲハだった。この幼虫がカラスアゲハではなかったことは残念だったけど、今まで見つからなかったクロアゲハの幼虫が確認できたことはうれしい。




2016年7月25日、大きく育った幼虫。45mmを超えたかな。

 2016年7月27日、終令幼虫になってわずか1週間で蛹化
2016年8月24日、羽化
上記の蛹は寄生により羽化できなかったが、卵から保護した別個体(幼虫)からの蛹は無事に羽化することができた。
自然での寄生率は、かなり高いようだ。今までの経験からは、50%以上の幼虫は寄生されていると思われる。そして、このチョウは間違いなく ・・・ クロアゲハ。


2016年10月16日
晴れると日中は気温が20℃以上に高くなるが、朝夕にはかなり厳しい寒さを感じるほどに秋の深さを感じるようになってきた。  暫く放置していたカラスサンショウを調べてみると、クロアゲハ・ナミアゲハ・カラスアゲハの終令幼虫が数多くそろって見られ、近づく冬に向けての準備が進んでいるようだ。これらの幼虫から育った蛹が越冬すると思われ、幼虫は夏に比べると比較的穏やかに成長しているようだ。クロアゲハの幼虫は終令幼虫の最終段階(写真上)で、そろそろ蛹化への徘徊が始まると思われる。 
 (3-4)キアゲハの生態

 内   容 (リンク)
(その1) 我が家の庭を訪れるチョウたち 
 (その2) 庭で観察した蝶の興味ある行動 
  (その3)     我が家の庭に棲み着いたチョウ
(3-1) ジャコウアゲハの生態
(3-2)アカボシゴマダラの生態
  (2-1)アカボシゴマダラの生態 我が家での生態観察と越冬幼虫の観察
  (2-2)アカボシゴマダラの生態 夏型の生態観 
(3-3)並アゲハ、クロアゲハの生態  
(3-4)キアゲハの生態

(3-5)カラスアゲハ、ミヤマカラスアゲハ、ナガサキアゲハの生態

(3-6)ゴマダラチョウの生態  

(3-7)その他のチョウの生態

モンシロチョウ、ルリシジミ、モンキチョウ、ツマグロヒョウモン、
ヤマトシジミ、キタキチョウ、ツバメシジミ、ウラナミシジミ、アサマイチモンジ
、スジグロチョウ、コミスジ
(3-エクストラ)この幼虫は何?
 
  (その4) トラップいろいろ
(その5) 幼虫の飼育便利グッズ
 (その6) 我が家を訪れるチョウの食草一覧(庭に自生・植栽している食草)
 (その7)  アゲハチョウの仲間 幼虫の比較
 別項目 我が家のバタフライガーデンをめざして
   バタフライガーデンを代表する花々(推薦)と、その花を訪れるチョウ
 付録 世界のバタフラーガーデン
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 我が家のバタフライガーデンをめざして
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