我が家の西洋ミツバチ飼育奮闘記

 ミツバチの蜜源
 (2)ミツバチの果樹への貢献(ポリネーターとして)
 
 私が子供の頃、庭に果樹(一部を除いて)を植えると縁起が悪いと言われ嫌われていた。しかし今の時代になって、このような迷信を気にする人は少なくなり、私自身も好みの果樹を庭の周りに無分別と思われるほど思いつくままに植えるようになった。最近では、ほとんどのホームセンターやネットでの果樹の苗木販売が盛んになり、庭で果樹栽培を楽しむ家族が圧倒的に増えてきたのも事実だろう。ところが、ここには意外な落とし穴がある。私を含めた初心者は、商品として出回っている有名な品種をつい安易に入手することが多く、栽培地域の気候との適合や栽培・世話の難易度を二の次に考えてしまうことがママある。また、我が家の庭のように、意外に問題なのは果樹にとっての適切なポリネーター(花の受粉協力者)が少ないことだ。特に都会では、ポリネーターの問題はさらに深刻になろう。そこにミツバチがいれば百人力となるだろうが、なかなか思うとおりにはいかない。ここ栃木県の下野市のような田舎ですら、庭の果樹の受粉が決して十分でないことを経験している。都会にお住まいで、庭に果樹を植えたいと思われている方は、庭の花にミツバチが頻繁に飛来しているかどうかを確認しておくとよい。
 ここには、我が家の庭で受粉に問題があると思われていた果樹が、ミツバチを導入することにより画期的な変化をもたらした経験を紹介する。
(1) ビワ
3年前に3年物の苗木を購入し、庭の東側に植えた。翌年からの結実を期待したが、収穫できたのは数個だけ。その後、順調に生育し、今では3m位に達している。そろそろこのくらいの高さで止めようと、今年の冬は剪定の予定。立派に成長した木は花もたくさん咲かせるのだが、収穫できる実の数がとても少ない。昨年(2014年)は10個ほどであった。昨年の冬の満開期には暖かい晴天の日を選んで度々観察したところ、ハエのような小さな虫でさえも全く見かけられなかった。これでは受粉ができない・・・。ネットで調べると、人工受粉がいいとのこと。早速、何度か受粉を試みたが、その結果が上記の10個ほどである。人工授粉をしても効率は決して良くないようだ。そこで、ミツバチによる受粉がべストと考えられることから、子供の頃からの夢であったミツバチの飼育を実行しようと準備を始めることにした。ビワは、私がミツバチの飼育を決断させた記念すべき果樹である。
2014年冬〜2015年春、ミツバチのおかげでほとんどの花が受粉に成功したようだ。今までならほとんど全ての花房が枯れたようになって落ちていたが、今年は枯れ落ちる房は一つもなかった。それどころか、一つの房に5〜6もの結実があり、むしろ摘果が必要になった。貧乏性の私には、実を落とす勇気がなくて困ったほどだ。それでも勇気を奮い立たせ、一房に1〜2個の実を残して摘果した。どの実を落としたらよいかも解らなかったが・・・。
6月21日、ほとんどの実がとても良い色になったので、収穫適期とみて、思い切っておよそ半分を収穫した。右上の写真は収穫した果実のおよそ半分。とても大きな美味しそうな果実が収穫できた。いや、もちろんとてもとても美味しかったです。季節のものを味わえるなんて、幸せですね。全てミツバチさんのおかげです・・・、何度お礼を言っても言い過ぎることはないでしょう。
2016年には、およそ150個の丸々と太った大きな果実を収穫することができた。
(2) アンズ 
 今年(2015年)のアンズの果実はすごい。ビワの場合と同じように、ミツバチパワー炸裂というところでしょうか。花という花のすべてが結実したようだ(試写左下)。ほとんど全ての花の子房が膨らみ始めている。ビワと同様、アンズについてもいずれ摘果をしなくてはならないだろう。今年はアンズジャムがとてもたくさん出来そうだ、うれしい悲鳴・・・。   
 
   
6月6日、ほぼ1週間にわたりアンズの果実をすべて収穫した。時間を要したのは、それぞれの実が熟すのを待っていたため。すべてで42個、2045gの収穫。当初は、取れすぎたらどうしようなんて余計な心配をしていたが、その後、様々なステージでこぼれ落ち(生理落果?)、結局このような結果となった。これ以上の量を求めるなら、おそらく他のアンズの花が交配相手として必要になるのだろう。しかし、私にとっては十分な量で、早速明日はジャム作り・・・となろう。
(3) リンゴ  フジ2001 & シナノスイート
我が家のリンゴ・・・なりました・・・今年は。遺伝子の相性が良い2本(2種類)のりんごを植えたのだが、3年目の今年(2015年)には「シナノスイート」にはとてもたくさんの花が咲いたものの、「フジ2001」の木には花が1輪しか咲かなかったことから、結実は完全に諦めていた。ところが、本当に実がなったのだ。間違いなくミツバチのおかげです。わずか一輪しか咲かなかった「フジ2001」も、この一輪が結実したのには驚いた。ミツバチは、りんごの花がとても好きなようだ。その後、結実したたくさんの果実は摘果して、10ほど残した。でも、無農薬の状態で長く暑い夏を経て晩秋まで持ちこたえ、果たして食べられるようになるか・・・心配。
   
2015年7月下旬 大きく育ったシナノスイート
   
2015年10月15日
シナノスイートは十分に色づいたものと思われ、収穫することにした。なかなか立派なものでしょう。味も大きさも市販のものと大差ないくらい良い出来のように思われる。只、スス病による見栄えは甚だしく悪しく、人様に差し上げることなど到底できるものではない。薬はかけないことにしているので、来年は袋でもかけて少しでも病気から守れるように工夫したい。  今年の収穫は富士1個、シナノスイート10個ほどであった。新鮮なりんごの味は格別で、2つのりんごの味の違い(特徴)も楽しむことができた。   
 
(4) ブラックベリー
本当にたくさんのブラックベリーの実がついた。花は遅れても次から次へと咲き続け、その度ごとにミツバチさまのお力で着実に実が着いていく。黒くなって食べられるようになるまでにはかなり時間がかかりそうだが、確実に成果があがりそうだ。これまた・・・楽しみ。朝の食卓を賑やかにしてくれそうだ。




 
 
   
   
7月中旬、ブラックベリーの収穫期になったようだ。でも、熟した果実は一気に収穫できず、2日おきぐらいに熟したものを選んで収穫する必要がある。果実はそのまま生食もできるが、チョッと酸味が強くて家族には受け入れてもらえず、大半は冷凍庫に蓄えてジャムにすることにした。今年は激しい雨が長く続いたことが原因と考えられるが、熟し始めた果実にカビが生えることが多いようだ。 
(5)モモ 西王母
 我が家のモモの木は3本。訳ありで、西王母を2本並べて植えている。今年は2本とも満開になった。むしろ、受粉用のジャンボ白鵬の花が貧弱に見えるくらい。モモの木はミツバチ巣箱の西側、すぐ側にあり、ミツバチが群れて集ってくれることを期待・予想していた。しかし実際には、よく観察しないと気がつかないほどまばらであった。ミツバチは意外にモモの花を好まないようだ。果たして、決実結果は、写真のとおり巣箱に最も近い部分に集中し、同木の西半分、さらにはその木に触れるくらい西側に植えている同じ西王母(写真右)は、一つの果実も結実しなかった。 これは、モモの花を決して好まないまでも、モモの結実にはミツバチが大きく貢献している証といえよう。
   
(6)  キウィフルーツ  ヘイワード♀ と トリム ♂
雄木トリムを植えて3冬を経過したが、雌木は3本目でなかなか根付かない。先に香緑の植え付けを2度失敗し、3度目はヘイワードに変更した。ヘイワードは昨年(2013〜2014年)の冬越しに成功したが、花は咲かなかった。貧弱な木姿のまま今年(2014年)の冬越しもうまく行ったようだが、花を咲かせるかどうか心配。
しかし、花さえ咲けば・・・大丈夫。ミツバチはキウィフルーツの花が大好きなようだ。
2015年、初めて雌株の花が咲いた。花の数は7つのみ。雌しべの形から雌花であることを確認。一方、雄花は数え切れない程咲いたので、まずは交配を成立させる前提条件は成立しているように見える。
ミツバチはキウィフルーツの花が大好きなようで、たくさんのはミツバチが一日中観察できる。 5月下旬になると、明らかな幼果実が認められるようになった。その数は・・・7つ。咲いた雌花がすべて果実をつけたようだ。ものすごく高い効率。さすがミツバチ効果といえよう。

 
   
 10月中旬、そろそろ収穫かな? 立派な実に育ってきた。どのくらいで獲ったらいいのでしょうか? 11月15日、収穫。5年目にして初めての収穫 ・・・ わずか6個だけど、嬉しいですね。来年にはさらに大量の収穫を期待しています。 
 2016年11月16日、今年は・・・と期待していたのだけど、咲いた花の数は7つのみ。そして、この7つの花が結実し、大きな実が育っている。
2017年  今年のキウィは、昨年までから大きく前進したようだ。昨年多様に伸びたメス株の枝にたくさんの花が咲き、残らず結実した。果実の総数は100を優に超える。結実枝には2〜3個のみなので、敢えて摘果することもないだろう。咲いた雌花が全て結実するのはミツバチのおかげ。ミツバチもキウィの花が大好きなようで、やってきたミツバチはおしべの塊を抱えるようにして大喜びのようだ。晩秋の収穫が楽しみだ。
関連サイト
我が家の西洋ミツバチ飼育奮闘記
2014年夏(6月中旬) 〜 2015年夏まで(NO.1)へもどる
2015年夏(6月中旬) 〜 2016年夏まで(NO.2)へもどる
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2017年夏(7月)     〜 2018年夏(6月)@(NO.5)へもどる
関連サイト
ミツバチの蜜源 
  (1) ミツバチの好む花 
 (1-2)ミツバチの好む花(草花) ヨーロッパの種苗会社のリストから抜粋
 (1-3)ミツバチが好む花(花木やツタ性の花) ヨーロッパの種苗会社のリストから抜粋
  (2)ミツバチの果樹への貢献(ポリネーターとして)
飼育に用いる器具・用具についてのコメント
総括・雑感 (飼育へのヒント)  ・・・ 冬越しについての総括
ミツバチ飼育における通常作業のまとめ 
 
 
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