我が家の農産物を利用した楽しみ(3)−1

1. きな粉   2. ポップコーン  3.柿酢  4.ラッカセイ
    5 リンゴ酢
 我が家の庭で栽培している(一部、ご近所から頂いたものを含む)野菜や果物を応用して作ったいろいろな「お楽しみ」を紹介する。その殆どは初めて試みたもので、ちょっと問題と思われるようなものがあるだろうが、繰り返すことによって少しでも進歩すれば良しとしよう。
1. きな粉 
有機栽培を楽しむ仲間が、共同でいろいろな野菜を栽培している畑がある。ダイズは、毎年、みんなで種を蒔いて育てている。収穫されたダイズは仲間で分け、ほとんどの仲間はこのダイズでミソを作るという。私はもっぱら「きな粉」を作り、毎朝、自家製ヨーグルトにハチミツと共に入れて食している。このように、ダイズは仲間と一緒に栽培していることから、我が家の畑での栽培は考えてもいなかったが、2017年の夏に友人から「とても良いダイズだから」と5粒の種を頂き、畑のジャガイモを栽培していた畝に直播した。この種は順調に発芽して生長し、晩秋にはたわわに実ったダイズの鞘を収穫した。ほんの少しの種を試しに播いただけだったので、写真などを含めた詳細な栽培記録を残していなかったのだが、その成果を踏まえ、2018年には我が家の畑でもダイズを栽培しようと心に決めた。
実は、きな粉を作るときに最も面倒な操作は、ダイズを適切に「炒る」ことであろう。今までは、ガスコンロとフライパンを用いてダイズを炒り、炒り加減は炒ったダイズを食べて確かめて判断する。しかし今回はガスを節約するため、家庭で毎日使用している対流式の石油ストーブを用いた。そして、フライパンに代わりに、石油ストーブの筒のサイズにあわせたどんぶり鍋(100円ショップで購入)を用いてダイズを炒ることにした。一回で処理できるダイズの量は少ないようだが、少しづつ繰り返し炒れば対応できるだろう。
2018年1月15日 きな粉つくり
材料  ダイズ 550g  自家栽培
準備するもの  どんぶり鍋(100円ショップで購入)、電動ミル、ふるい(篩)

2017年12月 収穫直後のダイズ(5粒の種から)

2018年1月 乾燥を終えたダイズ
方法
@対流型の石油ストーブの筒の上に、乾燥ダイズを入れたどんぶり鍋をのせる(写真右)
A鍋を時々動かしたり、菜箸でダイズを動かしてダイズを炒る。
Bパチパチと小さな音を立てたり、ダイズの皮が少し焦げてくると、ダイズの味見をして炒る操作が完了したかどうかを確認する。
C炒ったダイズを電動ミルに移し、ミルが加熱しないように小刻みに回転させる(写真)。

どんぶり鍋でダイズを炒る

炒ったダイズを電動ミルで粉砕

完成した「きな粉」
D十分に粉砕したところで微細目のふるい(篩)にかけ、完成したきな粉と、少し粗目の未完成きな粉を分ける。
ここで、未完成のきな粉は集めておく。
E集めていた未完成のきな粉をミルに移して再度破砕する。
F破砕したきな粉を、ふるいを用いて完成きな粉と未完成きな粉に分け、未完成きな粉を再度ミルで破砕する操作を繰り返す。未完成きな粉をすり鉢ですりつぶす方法もあるが、かなりの労を要するので、経験的に最後まで電動ミルを用いる方法が容易。
これまでミルを用いてきな粉を作っていたが、一度に処理できる量が少ないうえに、不完全な粉を繰り返しミルにかける面倒さにうんざりしていたところ、米粉を作る目的で購入した本格的な製粉機が利用できるようになった。この製粉機を用いると、わずか5分で完璧なきな粉ができるようになった。 

製粉されたきな粉をふるう

完成したきめの細かいきな粉
2. ポップコーン
わが家の畑では、普通のトウモロコシの代わりにポップコーンを毎年栽培している。普通のトウモロコシは近くから頂戴することが多いので改めて栽培する必要がないと考え、一方で、考えるところがあって、15年ほど前からポップコーンの栽培に力を入れてきた。栽培を始めたころは、種子としてのポップコーンが国内では手に入らず、USAから直接輸入した。この種は、市の有機農業を志しているグループで栽培・維持され続け、今では我が家の畑で継続栽培している。収穫したポップコーンは、我が家だけではなく、ご近所の小さなお子様のいる家庭で喜んで頂いている。  
ポップコーン       ココナッツオイル
ポップコーンの種から食べるポップコーンを作る方法はとても簡単なのだが、意外に知られていないようなので、ここに紹介することにした。また、巷で好まれている、メイプルシュガーやカラメルなどのフレーバーポップコーンの作り方も、合わせて紹介することにしよう。
ポップコーンの作り方
材料  
  ポップコーン  片手に一杯くらい  自家栽培
  バター or マーガリン 少々(香り付け)
  サラダオイル   適当量 できるだけ少なく
            ポップコーン全面に広がる程度
  ココナッツオイル 適当量(なくてもよい) 
準備するもの  
  深めの鍋とフタ(深さ15〜20cmが好ましい)

注意:油脂分は、サラダオイルのみでも可
    バターのみでが最適だが、高価なので・・・

ふつうの塩味ポップコーン
@ 深めの鍋にバターorマーガリン、サラダオイル、ココナッツオイルを適当に入れる。入れる量はできるだけ少なく、少し熱を加えた総油脂分が溶けた時に、 ポップコーン全体に行きわたる程度。オイルは全てのポップコーンに同時に均一に熱が伝える働きがある。
A 用いるポップコーンの量は、最大で底全面に一層となる量で、ポップコーンが重ならないようにする。前面に満たないほど少なくするのは問題がない。
B 蓋をしてガスの中火で加熱する。しばらくすると、ポンポンと弾きだし、次いで、激しい破裂音が続くようになる。
C 破裂音が完全に止み、しばらくさせてからガスを止める。ここまで、決して蓋を取らないようにする。
D 通常のポップコーンは、終了後に蓋を取って塩を少々まぶし、鍋を振って、塩が全体に散るように混ぜる。フレーバーコーンを作るときには、塩は控えめにする。ちなみに、塩には食塩ではなく自然塩を用いている。
注意:ポップコーンを作るとき、鍋は空焚きと7同じ状況になるので注意を払うこと。最近のガスレンジは鍋が高温になると自動的に停止する仕組みになっているので、注意・確認して使用すること。ポップコーンを作るには、ガスにかけておよそ5分程度で完了する。
フレーバーポップコーンの作り方 メープルシュガー
材料  
 ポップコーン  片手に一杯くらい  自家栽培
 シロップ
  メープルシロップ  適当量(大さじ 1)
  ココナッツオイル or バター 適当量(大さじ 1) 
  シナモンパウダー  少々
準備するもの  深めの鍋とフタ
           (深さ15〜20cmが好ましい)

注意:上記レシピでは、チョット甘味が強いと思われるので、好みに応じてメープルシロップの量を調整するとよい。

メイプルシュガー味のポップコーン
@ 上記のように、普通のポップコーンをつくる
A  鍋からポップコーンを取り出し、その鍋にメープルシロップ、ココナッツオイル、シナモンパウダーを入れて弱火で熱を加えて溶かす。
B 溶けたら火を止め、ポップコーンを加えて全体にからませる。
C ベトベトしているので、乾燥させて完了。
 
フレーバーポップコーンの作り方 カラメルシュガー
材料  
  シロップ(上記メープルシュガーの替わりに使用)
  キャラメル  4コ
  砂糖     大さじ  1
  水       大さじ  1
 
   
3.柿酢 
果樹酢による健康法がしきりに話題になる昨今において、柿酢は作り方がとても簡単で、材料にする柿には渋柿が良いとの話を耳にしたので、作ってみることにした。 というのも、我が家のすぐ裏に、小さめの渋柿が毎年たわわに生り、秋の風情を味わうに最適な鑑賞の対象となっていたが、果実としては渋柿であることもあり、全く無視されていた。この渋柿で、柿酢が作ることができれば有難い話で、早速所有者の許可を頂き、ザルに山盛りの柿を収穫した。 


 2018年12月11日 柿酢つくり
材料  完熟した小型渋柿 約30個 
準備するもの  大きめの瓶  
方法
@熟した柿のヘタを取る。柿は洗ったり、念入りに拭いたりしない。柿皮についた白い粉(酵母)を取り去らないように。
Aヘタを取った柿を容器に入れる。
B容器内の柿をマッシャーでつぶして清浄なキッチンペーパーでカバーし、輪ゴムで固定する。
C2〜3日おきにかき混ぜる。 
D4〜5日でアルコールの香りがしてきたら、かき混ぜるのをやめて約1ケ月放置する。
Eやや濁った液を濾し、柿酢として応用する。
濾過後も発行は続くので、ペーパータオルで蓋をしてさらに1年以上放置すると、美味しい柿酢ができあがる。


12月17日、アルコール発酵が始まり、液が分離

2019年1月21日、まずはザルで濾過。濾過液を静置。
4. ラッカセイ 
数年前に有機農業の仲間から、畑から引き抜いたラッカセイの株を数本頂いた。 たわわに実った落花生を乾燥させ、茹でラッカセイ及び炒りラッカセイとして口にしたとき、今までに経験のない美味しさに本当に驚いた。それまで、さほど興味がなかったラッカセイ栽培を始めたのはその翌年で、その後毎年栽培を続けている。収穫したてのラッカセイを塩水で茹でて食べる茹でラッカセイは生まれて初めての経験で・・・旨くて止まらない! しかし、老人には塩を大量に口にすることを避けたいことから、茹でラッカセイは少なめにし、主に乾燥して保存したラッカセイを炒って味わうことにした。有機栽培のラッカセイ、香りがあって甘い、栽培者のみが味わえる醍醐味と言えよう。

収穫した直後のラッカセイ
 
乾燥して保存中

エネルギーの節約・・・愛用のストーブで炒る

香ばしい香りを放つ、甘〜いラッカセイ
 5. リンゴ酢  
リンゴが大量に手に入ったので、ジャムを作るついでに話題のリンゴ酢を作ってみることにした。果実酒については、上記の柿酢の作成に成功したことから気を良くしていて、とても軽い気分で取りかかることができた。  
2019年1月9日 リンゴ酢作り 
材料
リンゴ 1.5 個(約450g) 切って芯を取り除いたもの
穀物酒  500ml    
上白糖  250g   
@リンゴをよく洗って水分をふき取り、6等分して、ヘタ部と芯部を取り除く。皮は付けたママ。さらに2等分してもよい。
Aリンゴと砂糖を交互に、滅菌した瓶に重ね入れる。
B穀物酢を加え、蓋をする。
C約1ケ月間、時々天地を返しながら涼しい場所に保存。
Dリンゴを取り除き、リンゴ酢のできあがり。
しばらくは、毎日かき混ぜる。

とっても簡単。でも、口に入るのは1ケ月以上先のことかな?
   
(1)-1 1.干し柿  2.芋ようかん  3.切り干し大根  4.梅シロップ(梅ジュース) 5.赤大根の酢漬け
(1)-2  6.ビワの利用  6−@種を用いた杏仁豆腐  6-Aコンポート
7.ピクルス(キウリ・青トマト・赤ピーマン)
 (1)-3  ハーブティー
(2)  1. ソバ打ち 2.味噌作り(有機無農薬栽培の材料を使って) 
 (3)-1  1.きな粉   2. ポップコーン  3.柿酢  4.ラッカセイ  5 リンゴ酢 
 (3)-2   6.紅茶  7. ターメリック粉末  8.石焼きイモ 9.カボチャプリン   10 小豆あん  
(4)   1.サツマイモきんつば  2.サツマイモプリン 3. ポタージュスープ
 4.サツマイモのパイ
(5)  1.パイ     2.ケーキ      
 (6)  自家製米粉作りとその応用
 1. 自家製の米粉作りと米粉パン  2.米粉のケーキ   3.米粉ドーナッツ   4.米粉スコーン  
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