第16回パフィオサロン in ろまんちっく村
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テーマ「spicerianum」のまとめ(協力:花房 英美)
テーマ 『spicerianum』 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1. 原種の紹介(歴史・分布・分類) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
spicerianum(スピセリアナム)の歴史は古く1878年にイギリスでHerbert
Spicerが初めて開花させ、翌年に記載された。自生地はミャンマー(ビルマ)・インドである。花はとても個性的で他の種と間違うことは少ないが、踊ったようなスタミノード、ドーサルは反り返り中央部には桃紫色の縦筋が明確に入り、ペタルは細く波打ち中央部に濃褐色の筋が入る、といった点が特徴である。 |
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2.交配結果 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2・1 spicerianum(スピセリアナム)x Parvisepalum(パービセパラム)亜属
spicerianum(スピセリアナム)x パービ系の交配は全てが未登録であり、写真が一枚もありませんでした。もし写真をお持ちの方は田中先生まで送付お願いします。 2・2 spicerianum(スピセリアナム)x Brachypetalum(ブラキペタラム)亜属
spicerianum(スピセリアナム) x ブラキでは登録はあるが写真がありません。実際に花を見たことのある方のほうが少ないでしょう。これも写真をお持ちの方は送付お願いします。 2.3 spicerianum(スピセリアナム)x Polyantha(ポリアンサ)亜属
spicerianum(スピセリアナム) x ポリアンサでは登録はほとんどあるが、写真はかろうじてstoneiとのAlice、haynaldianumとのCarnusianumがあるのみでした。写真を見る限り両者の中間的個体=両者の特徴が良くでた結果になっている。 2.4 spicerianum(スピセリアナム)x Cochlopetalum(コクロペタラム)亜属
コクロ系でも同様に写真がありませんでした。 2.5 spicerianum(スピセリアナム)x Sigmatopetalum(シグマトペタラム)亜属
spicerianum(スピセリアナム) x シグマトペタラムではたくさん登録はあるが古い品種が多く写真がありませんでした。 2.6 spicerianum(スピセリアナム)x Paphiopedilum(パフィオペディラム)亜属
spicerianum(スピセリアナム) x パフィオペディラム亜属ではほとんど全て登録されており稀に花を見ることがあります。最近ではJPA会員の大床さんがcharlesworthiiとの交配Memnonを出展されていました。またinsigneとのLeeanumが白の整形花の基礎となったという知ってそうで知らない話しもありました。 2.7 spicerianum(スピセリアナム)x 整形花 原種 x 整形花ではほとんどの場合整形が崩れるがspicerianumの場合面白い結果、すなわちspicerianumの特徴が出て面白いけれど整形花の全体のバランスを崩さないものが出ている。その中でも黄花の整形花との相性が良く、一世を風靡したYerba Buenaとの交配Hamana Spiceが有名。 今後の課題として、ここからいかに発展させていくかが問題であるが、次に整形花をかけてもいわゆる整形花と比べると明らかに完成度が落ちますし、原種をかければより整形が崩れます。よって原種 x 整形花の1つの完成形として楽しむのが良いのではないでしょうか。 |
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3. 栽培 |
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サロン参加者の半数以上がspicerianumを所有しており、丈夫な種類なので特に注意して栽培している人はいなかった。ただし昔の山採個体については栽培が難しかったらしく自生地の環境に合わせるためにライムストーン(石灰岩)を輸入し腐葉土をしいて根を張らせることまでしていたという話しと写真が紹介された。また鉢での栽培でもコンポストの材料が変わっていて『ドロマイトチップ+ヘゴを砕いたもの+腐葉土』というようにできるだけ自生地の環境に近い工夫がされていた。 |
展示されたものの中からテーマに関したものを集めてみましたが、原種のみでした。 |
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spicerianum |
出品者 : 関野 茂 | |
NS=7.0x8.0 |
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