最新 羽蝶蘭の栽培方法


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まず、羽蝶蘭の栽培は難しいか?と良く聞かれるのですが、難しいとも簡単とも言えると思います。どの草花にも当てはまると思うのですが、枯らしてしまう方達の多くは、花時期は一生懸命世話をしていても、花が終ってしまうと、ほったらかしにしてしまい、夏の水切れや、秋の長雨に当てて枯らしてしまうことが多いのです。1〜2鉢だと、どうしても見過ごしがちですので、たくさん栽培すると以外と面倒を見るようになります(^.^)。ポイントをおさえて栽培すると以外と簡単に栽培できるのです。ウチョウランの分布は、北海道、沖縄を除く全国各地にあり幅広い生育適応性があると思います。

これは、私(静岡県東部)の栽培方法ですので、古くから紹介されているものとはかなり違うところが多いですが、最近のプロの栽培方法に近いものと思います。ただ栽培環境によっては不適な場合がありますので責任はもてません(^^;)。

1.用土

最近は、羽蝶蘭専用土など売られておりますが、値段が高いので自分で配合されるのがいいと思います。方法はいたって簡単で、鹿沼土と山苔微塵を混合するだけです。 鹿沼土は挿し木用などのなるべく粒の小さな細粒を使います。山苔は、育苗箱の底がザル状になっているものを利用して山苔を擦りつけるようにすると細かくなります。これを鹿沼土7山苔3の割合で良く混ぜます。この時、鹿沼土を湿らせておくと均等に混ざります。 水やりの時に山苔が浮き上がってしまうのを防止するための化粧砂(焼赤玉又は富士砂)

2.鉢

鉢の大きさですが、株とのバランスを考えると2〜3号鉢を使用します。私の場合は通常2.5号鉢を使用しています。材質ですが、昔は乾きやすい素焼きの鉢を使用すると言われてきましたが、乾きやすいので、水切れしやすいのでお薦めしません。プラスチック鉢の成績はとても良いので、一般的な物や子苗などに使用するといいでしょう。また、気に入った物については、塗鉢等鑑賞用の物を使用すると良いでしょう。

3.植え込み

鉢底に10mm位のゴロをひと並べして5mm位の小粒で隙間を埋める位入れ(底から20mm位)用土を入れます。球根の上下を間違えないように芽先が隠れる程度に植え込み化粧砂を薄く敷く。

4.置き場

芽出しから枯れるまで地上部がある間は、風通しの良い場所がよい。また、雨などに当たらないようにする。芽出しの時期は、日当たりの良い場所がよい。西日を避ける様に本などに書いてあるが、一日中、日光の当たらない場所だと徒長して花付きが悪くなる。展葉して花茎が立ち上がる頃から50%の遮光ネットを使用する。開花から夏の間(6〜9月)は50%ネットを2重に遮光しやや暗い日陰になるようにする。地上部のない冬場は、凍結しない場所に置く。(私の住んでいる静岡県東部では、通常管理している場所に置きっぱなしでもOK)冬場の水やりは1ヶ月に2回程度暖かい日の午前中に表土が湿るくらい与える。

5.灌水及び肥料

芽だしから蕾の見え始める5月中旬位まで毎日水を与えます。この時期は、夜の凍結を防ぐように朝に水を与えます。5月中旬から9月中旬までは2〜4日に1回位の割合で与えます。なお、この時期は、日中に鉢内の温度が上昇して根を痛めやすいので夜間に与えます。9月中旬以降は2〜3日に1回とし、葉が黄変し始めたら水を切ります。

肥料は、展葉から液肥(ハイポネックスなど)を2000倍に薄めて1週間に1度水やりの代わりに与え始め蕾の見え始める頃まで与えます。5月下旬〜9月中旬までは、肥料を与えません。9月中旬以降から再び液肥を1週間に1度位に与え始め地上部の枯れ始める10月下旬まで続けます。

置肥は、有機肥料(グリーンキング)を葉が展葉し始めてから鉢のふちに2粒程置きます。その後は9月になってからもう1度同じように与えます。

6.植え替え

一般的には、地上部が枯れた11月から3月に行います。しかし、花時期に、植え込んだ物の中より、良い物を選別したりする時に行うことができます。しかし、慣れていないと、根を痛めますのであまりお勧めいたしません。植えかえ後ベンレートを規定倍に薄めた物を施します。

7.病気予防

植え替え前後と花後に、ベンレートを使用します。(最近手抜きで施していません。)梅雨時期までに、ハカマを取除きます。

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