第12回パフィオサロン in ろまんちっく村

第12回パフィオサロンが3月24日に開催されました。
宇都宮ではすでに桜が咲き春爛漫のなか、30名の参加がありました。
ここではその様子を紹介しています。
尚、会の詳しい内容につきましては田中先生のHPをご覧ください。

サロンの様子


いつもの受付風景です。

会が始まる前の準備風景です。皆さんの協力は欠かせません。

約100株の展示です。

いつもながらに原種やプライマリーが目立ちます。

唯一整形花の展示です。(岩坂さん)

フラグミの展示もありました。(斉藤さん)

micranthumを見比べています。

armeniacumの大きさに驚きです。

いつもながらの光景です。珍しいものが目立ち、皆興味深く眺めています。

田中先生に説明を聞いてそれぞれが納得しています。会員同士の情報交換も欠かせません。

研究会としての今後の展開を説明する田中先生です。近い将来「パフィオ鑑賞会」を行いたいとのことでした。

今回のテーマであるconcolorの説明風景です。時おり会員が展示したものを用いての説明もありました。

昼食風景です。その後会員同士の交流が見られます。

山本さんの進行で今回のテーマconcolorの栽培についてのディスカッションです。
戸田さんよりダンボール栽培の興味深い話がありました。

展示されたものの中から田中先生が解説しています。

さらに今回は会員自ら自慢の花を説明しています。(左)山本さん(右)岩坂さん

(左)glaucophyllum fma. albumを説明する大床さん。(右)esquiroleiとhirsutissimumの違いを見比べています。

 (左)liemianum x emersoniiや(右)Neerachdelenatii x gardineriの珍しい交配に喜ばれていました。

Deperleを片手に斎藤さんです。

micranthumを両手に変種の違いを説明する田中先生です。


展示パフィオの紹介

今回は約100株の展示がありました。すばらしいものばかりですべてご紹介したいところですが撮影や編集等の事情により主なものを紹介しています。公式にサイズは記録しておりません。今後の課題といたします。なお掲載は順不同です。
armeniacum
出品者 : 小山 丈夫
この個体には皆驚きでした。メジャーを当ててみましたがごらんの寸法です。
これほど大きな花で、かつ、すばらしいバランスの花は滅多には見られません。展示された小山さんも、千株に一つあるかないかだと言われていました。たいへんきれいで上品さも感じられます。
Fumi's Delight
(armeniacum'RB-8639' x micranthum'RB-5')
出品者 : 山家 弘士
両者の血を二分したきれいな個体です。色の出具合が黄色のミクランサムというような印象を受けます。
liemianum x emersonii
出品者 : 大床 豊治
大変珍しい交配です。花の形は(パービセパルム x コクロペタラム)で納得できますが、花の大きさと色の濃さは想像以上です。
Conestoga, album
(concolor x philippinense fma. album)
出品者 : 奈良 優子
珍しいalbum個体です。パービセパルムあるいはブラキペタラムを片親にしてポリアンサと交配したとき、ポリアンサが完璧なalbumの場合には、パービセパルムやブラキペタラムがalbumでなくてもalbumの花が咲くそうです。
Joseph Ruggerio
(Saint Swithin 'Browze Age' x dianthum)
出品者 : 小林 重信
サロンならではの珍しい交配花です。田中先生も大喜びでした。直線に伸びたペタルは鋭さを感じさせます。4輪ついています。
Skip Jaguar
(Sparsholt x Skip Bartlete)
出品者 : 岩坂 達夫
プライマリー系が多い中で数少ない整形花系です。スポットの出具合が非常にバランスが取れています。
Magic Wings
(godefroyae'In-Charm'
x Voodoo Magic'In-Charm')
出品者 : 斉藤 正博
ビニカラーのgodefroyaeをほうふつさせます。ドーサルの淵の白は好みの分かれるところです。
concolor fma. album 'N. Nakamura'
出品者 : 田中 利典
株の生育も非常によく、淡い黄緑がかったalbum個体です。
Iona
(fairrieanum fma. album
x bellatulum fma. album 'White Out')
出品者 : 奈良 優子
album同士の交配とのことですが残念ながらalbumの花にはなりませんでした。fairrieanumの完璧なalbumを使っていないと考えられることから、このような結果が出たものと考えられます。こうした交配結果はよくあるようです。
leucochilum
出品者 : 中野 憲 
色、大きさともにすばらしい花になっています。点もきれいに入っています。
Wellesleyanum 'Maki's Happiness'
(concolor x godefroyae)
出品者 : 田中 利典
田中先生の株はとにかく元気です。生育も旺盛で非常に良い成長をしています。OZの交配だそうですが、先生が交配によく用いる選別個体だそうです。
Wellesleyanum
(concolor x godefroyae)
出品者 : 小林 重信
上記のものと同じですが、個体の違いが良くわかります。この個体は薄黄色がかっています。
bellatulum'Herme' x Sierra Lace'Muriel'
出品者 : 大床 豊治
最近あちこちで見かけるようになりました。この交配は良花が多く見られます。点の入り具合は素晴らしいものがあります。
Transvaal 'Sawako' x charlesworthii
出品者 : 大床 豊治
これも珍しい交配ですが、本人の話では期待はずれの花であったそうです。特徴がつかみにくいでしょうか。ドーサルにさらに色が乗って欲しかったようです。2輪咲きです。
Misha Kojima
(primulinum x conco-bellatulum)
出品者 : 大床 豊治
primulinumとconco-bellatulumの、珍しい交配です。下のコンカラーを用いた交配ととてもよく似た花を咲かせていますが、やや花が大きいようです。
Primcolor
(concolor x primulinum)
出品者 : 江藤 守弘
上のものと非常に良く似た交配です。結果として同じような花になっています。
Neerach
(delenatii 'Valentine x gardineri 'Pinecrest')
出品者 : 亀井  隆
珍しい交配だと思います。ブラキとポリアンサの交配は結果として似たような色、形になります。田中先生の持論がここでも証明されています。
Tinicum
(moquettianum x concolor)
出品者 : 大床 豊治
花の形は(パービセパルム x コクロペタラム)で納得できますが、色彩はmoquettianum独特のもののようです。
Deperle
(primulinum' Goldfinch' x delenatii 'Bishop')
出品者 : 斉藤 正博
かつてよく出回った交配ですが、これは新しい大型のdelenatiiを使ったイギリスの再交配とのことです。しかし、以前のDeperleとほとんど変わっていません。新しいdelenatiiを用いるともっと良い結果が期待されるのですが、やはり用いる個体に大きな差があると考えられます。
Memoria Galen Fox
'Stratosphere'
AM/AOS

(Bengal Lancers x Berenice)
出品者 : 斉藤 正博
Bengal Lancersはhaynaldianum x parishii、Bereniceはphilippinense x lowiiです。戻し交配ではなく、ポリアンサの中でペタルが紫紅色を帯びる4原種を交配したものです。狙い通りペタルが濃紫紅色を帯び、直線的になっているので、華やかさの中に力強さ感じさせる花です。
bellatulum
('Yes' x 'Buruma Buns')
出品者 : 紺野  清
十分な開花にいたっていないためか、花は小さめですが点の入りが非常に良くきれいです。期待できそうな個体です。
conco-bellatulum
出品者 : 江藤 守弘
決してconcolorとbellatulumの交配でないことがわかります。仮にそうだとしても長い年月の進化の過程では一代交配の結果がセルフやシブリングクロスで咲き続けるはずがないというのが田中先生の考えです。
conco-bellatulum
出品者 : 小山 丈夫
上と同じものですが色、形で個体差がかなり異なります。これは黄色味がかった個体です。
Conco-bellatulum
(concolor x bellatulum)
出品者 : 河村 芳子
これが両者の交配でできたものです。確かに原種のそれとは違います。
Greyi x ciliolare
出品者 : 青木 高広
花の形は、ブラキペタラムとカロッサムタイプのヒゲ花との交配における特徴的な花です。
確かにOlenus(bellatulum x ciliolare)にとてもよく似ています。花の色は、グレイのタイプにより大きく変わることが予想されます。
ang-thong
出品者 : 山本 伸一
典型的なアントンです。花は普通サイズですが、バランスが良くとてもよい展開をしています。
全体的にはとても美しく、高く評価される花でしょう。
Doctor Jack
(concolor x niveum)
出品者 : 江藤 守弘
株の状態も良くできています。テーマに合わせてお持ちになりました。
Norito Hasegawa
(armeniacum x malipoense)
出品者 : 山本 伸一
葉のおよそ半分が黄化している斑入りの株がありました(手前)。この花はとても面白く、やはり花の半分が少し違う形をしているのです。斑入りの原因にはいろいろあると思われますが、この場合、遺伝子の変異によるものと思われます。
そこで、山本さんは、二つある花粉塊はそれぞれ異なった遺伝子をしていることが予想されると言われていました。両方の花粉を別々に使って、同じ親と交配すると面白い結果が現れるかも知れません。
Edward George Kubista
(bellatulum 'Red' x liemianum 'Lindo')
出品者 : 大床 豊治
両者を足して二で割った感じの花です。bellatulumの濃い点が消え、liemianumの特徴が浮き出ています。
rothschildianum
出品者 : 大床 豊治
野性味を感じさせるです。2輪咲いていました。
rothschildianum
('SU-8' x 'SU-1')
出品者 : 亀井 隆
初花で3輪つきました。思ったより小さめの花でした。一番下の花は終わりかけでペタルが下がってきています。上の2輪が自然の状態です。ペタルがやや湾曲しています。
lowii
('Golden Gate'HCC/AOS x 'Eureka'AM/AOS)
出品者 : 大床 豊治
銘花の交配ですがペタルの張り具合が大きさを感じさせられます。
lowii
出品者 : 亀井 隆
上と比べてペタルの張りがありません。野生種に近いものです。
haynaldianum
出品者 : 花房 英美
普通のタイプだと思いますが、色の出具合とペタルのスポットが大きく美しく現れています。
insigne
出品者 : 河村 哲
本人はinsigneの変種かもしれないとのことですがいかがでしょう。exulとももちろん違うようです。
esquirolei
出品者 : 河村 哲
hirsutissimumとの違いは産地の他、ステムに細毛が生えているかどうか、スタミノードの形などです。花が咲いていれば区別は比較的容易なようです。
hirsutissimum
出品者 : 河村 哲
esquiroleiとの違いは産地などの違いですが、区別は付けにくいようですが、花茎の毛が大きく異なることを知って驚きました。これはドーサルの良い個体です。
Charlie O'Neill
(godefroyae x micranthum)
出品者 : 大床 豊治
やせたmicranthumという印象です。ドーサルが延びてリップがちじんだ感じです。花の良し悪しは賛否の分かれるところです。
micranthum
出品者 : 高橋 元
本来中心付近が黄緑がかるのですがのこの個体はそれが抜けてしまっています。変種のようでそうでもないような。許容範囲でしょうか。この状態が固定されたものか次の開花を待ちたいところです。
今回掲示したパフィオの出品者(会員)の皆様へ
上記掲載のパフィオの名称および出品者につきましてはラベルに基づき正確に記載させていただきました。しかし、限られた時間内での記録でありましたので誤りやお気づきの点等ございましたら至急メールでご連絡ください。ご協力をお願いいたします。