パフィオペディルムの新品種(その15)

No.15

Paph. ooii (オオイアイ)

パフィオのオオイアイ( Paph. ooii )はボルネオ島から発見されたポリアンサに属する多花系の新種で、1999年4月にハロルド・クーポウィッツ博士によりUSAの雑誌、オーキッド・ダイジェストに掲載されました。自然で開花した状態の良い写真がないため、下記のスケッチのみによる報告です。品種名は1999年2月にこの新種を初めて開花させたマレーシアのラン業者、マイケル・オオイ氏の名前にちなんでつけられました。

 この新種は、花の形態はグランヂュリフェーラム ( Paph. granduliferum ) によく似ているが、垂れ下がったペタルは図のBに見られるように波を打ち、その基部は白く抜けている。また、スパルディー ( Paph. supardii ) とも似ているが、ペタルの状態が異なり、ドーサルのスジが多いこと、また、スタミノードの形態が著しく異なる。成熟した葉は、長さ54~71cm、幅6~7cm。2mにも達する長い花茎に4~12輪の花を着ける。この花茎は太いもので直径1.5cmもある。花のNSは3.0 x 8.5, DS 2.9 x 3.0 です。ドーサルは淡い緑色を帯びた乳白色で、紫紅色の明確なスジが入る。


ニューヨーク在住のフランク・カルベラさんが今年の4月にボルネオ島を訪問したとき撮影した、オオイアイの花の写真です。昨日(5月16日)に送られてきました。フランクさん、ありがとう。正面からの写真ではないので、全容は解りませんが、大きいという印象ではありませんね。また新たな写真をお待ちしています。


新たに写真が送られてきましたので紹介します。1999年5月19日

これらの写真は、クーポウィッ博士の紹介で J. L. Fischer 氏の提供によるものです。

コメント: オオイアイの花の色は黄色から淡緑色まで色々あります。ペタルも個体差があり、横に張るものや下に垂れるものがあります。
(by H. クーポウィッツ)


本種名の由来となったマイケル・オオイ( Michael Ooi)氏から送られてきたPaph. ooii の写真を紹介します。990917
 

ほとんど知られていませんが、自然では花茎はとても長くのび、花も多くつきます。写真の株でも花を7輪着けています。実際に山の中で見たものでは、花茎が2メートル以上のびて、花が12輪も着いているものもあるそうです。

フィオペディルムの新品種(オオイアイ)へつづく

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