パフィオペディルムの新品種(その20)

NO. 20 Paph. coccineum ( コクシネウム )

 パフィオペディルムの新しい原種がドイツの分類学者ホルガー・パーナー(Dr. Holger Perner)氏とロルフ・ヘルマン(Rolf Herrman)氏により、ドイツ蘭協会の会誌 De Orchidee の51(5):622,2000で報告されました。

 Paph. coccineum はRolf Herrman氏がベトナムを探査しているとき、現地の原種コレクターから紹介されたもので、カオ・バン州のライムストーンからなる山から見つけだしたというものだそうです。この新種の記載はベトナムで撮影された写真をもとになされたものです。

 この新種はヘレナエ( Paph. helenae ) やバービゲラム( Paph. barbigerum )に似ているようですが、ペタル、セパル、ポーチ(リップ)の色彩が濃いえんじ色からクリ色を示す点が大きく異なる。また、スタミノードの頂点が二つに分かれているなどの形態にも違いが認められます。

 Paph. coccineumはベトナム北部、カオ・バン州のライムストーンからなる山がタケノコのようににょきにょきと聳えているところで、標高500~800メートル、切り立った岩の裂け目にわずかな苔が生えているようなところに自生している。またここは、灌木に覆われてやや日陰気味で、常に比較的高い湿度が確保されているように見える。

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