(3)セラミックスをコンポストに利用

 セラミックスを直接コンポストに利用する方法である。鉢内の水を良質にするとともに、セラミックスから放出された遠赤外線が直接洋ランの根に影響を与えることが期待される。すなわち、根の伸長を促し、根ぐされを防ぐ等の効果が期待される。
セラミックスボールの原料となるセラミックス原石。コスト削減のため原石のまま用いる。サイズは上表のように3種類。市販されていないが、ボールと同様に、サプライコントロール社で購入可能。
 ここで、市販されているセラミックス(例えばセラミックスボール)は高価で あるので、コンポストに多用することは困難であろう。そこで、セラミックスの 材料となる石(素材の95%以上が有効成分であり、多孔質という性質も保持し ている)をそののまま用いることによりコストを下げた。コンポストとして利用 しやすいように、4mm、8mm、12mmのサイズに分別した。 これらはミックスコンポストとして用い、総量のおよそ10〜20%にあたる容 量を混合して用いるようにするとよいであろう(下記の表参照)。

結 果 

コメント

 セラミックスは多孔質なので、有害な酸化物質ばかりでなく肥料も吸着することが考えらる。肥料が利きにくいからと言って濃度の高い肥料を多めに与えたると、塩類による傷害の原因になる。薄い肥料を頻繁に与えることが効果的と思われる。
 水苔で植えるときに、鉢の中心部に12mmの セラミックスを数個いれたところ、中心部の水苔がほとんど劣化していなかっ た。
どうも乾燥気味で、水やりが難しいという意見が1名から出された。

参考:私の用いているセラミックス多用のミックスコンポスト

(A)
普通よく用いられるミックスコンポストの組成比。
(B)
低質セラミックスの焼赤玉土を用いたとき。私が、かつて用いていた。
(C)
セラミックスを多用した、私の現在用いているコンポストの組成比。

参考:その他の利用

 セラミックスの水に及ぼす影響が著しいことが、意外な方面で取り上 げられている。筆者は既に報告されている結果を確かめるために熱帯魚を飼育し始め、水槽内の 小石にセラミックスを混合した。結果はきわめて良好で、特に弱いといわれる品 種の飼育や、水草の成長に顕著な結果を表すことがわかった。また、昨年から熱 帯魚の業界では水の改善材や濾材として様々なセラミックスが応用され販売され 始めている。ちなみに、上述のセラミックスは’テクノストーン’や’アクアパ ージ’という名称で熱帯魚の業界で販売され始めている(小売価格:1800〜 2400円/1kg)。熱帯魚飼育への利用については下記のリンク先で詳しい情報が得られます。
        

(4)セラミックス鉢を利用するにつづく(ここをクリック)

セラミックスを利用した熱帯魚の飼育へリンク

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