タイのリューコキラムの自生地を訪ねて(その1)   150106

 2014年6月、タイのマレー半島西部、プーケット島の北部に接するバンガー県の、海岸近くに聳える石灰岩の山に、リューコキラム(Paphiopedilum. leucochilum)を求めて登りました。同伴者は私を含めた日本パフィオペディルム研究会(JPA)の仲間4名と、タイ在住のラン仲間と現地の案内人。案内人といっても、現地のパフィオ愛好家です。2泊3日のプーケット滞在で、美しい海岸に臨むリゾートホテルに宿泊しましたが、海に背を向け、リュックを背負ってホテルを離れる一行の姿は、まさに奇異そのもの。車でバンガーに向かい、現地で案内人と合流の後、リューキラムが自生する石灰岩の山を登り始めた。
 日本からの参加者は主に60〜70歳の老人ばかり。そこで、案内してくれるタイのラン仲間は、私たちでも比較的容易に登れそうな山を選んでいてくれた。というのも、リューコキラムは多くの山の標高200mあたりに広く自生し、決して珍しい存在ではないとのことで、さらに、タイアナムは同じ山の標高500mの高所に自生し、これもまた珍しいものではないそうだ。ただ、大変なのは道もない切りだった石灰岩の崖を500mも登ることだそうだ。
 我々は、わずか200mほど登っただけであったが、言葉ではあらすことができないほど大変でった。車を降りてから自生地までおよそ2〜3時間を要したが、友人曰く「若いものなら、半分以下の時間で登ることが出来るよ。」
 我々老人には十分な労働でした・・・・。そして、リューコキラムの自生する姿を目の当たりにして、感動しました。そして、自生地に行くのは容易なことでないことも十分に理解しました。でも、決して懲りてはいません。また行きたいですね・・・。

 プーケット国際空港に到着 リゾートホテル  ホリデー・インに宿泊
   
 美しい中庭・プールも明日の山登りには虚しい 
ホテルは2004年の津波以降に建てられたもの。どこにも津波の避難路が指示されている。
ラン仲間の案内で、地元のレストランへ。
 見るからに・・・辛そう。そして、想像をはるかに超えた辛さ! 食べ方を指導してくれるスイさん。スイさんはプーケット島在住の蘭愛好家。滞在中、とてもお世話になりました。
   
  バンガー県に入ると、石灰岩の高い山が海岸線から聳え立っています。 
   
 このような石灰岩の山が、海岸沿いにボコボコと立っている。  目的地近く、バンガーの町。ここで、案内人と待ち合わせ。
   
 自生地に到着・・・さあ、これから山登り。  いかにもねった地方の山に来た感じかな。
   
 現地の案内人。もちろん現地のパフィオ愛好家です。若くて頼もしく感じます。  いよいよ登り始めます。
   
 「見て、見て、これからあの山に登るんだよ。」   へえ・・・この山だって。大した山じゃないから、心配しないで・・・と言われたけど、これからが大変。
   
 段々と急になってきました。道を切り開き真っすぐに登って行きます「。  少し登ったところにはゴムのプランテーションがあります。
   
 ゴムの採集。なるほど、こうして採るのか?   蛮刀で道を切り開きながら・・・少しづつ進んでいきます。
   
ヒェ〜〜! もう若くないなぁ・・・・  途中でみつけた野生の花。名前はわかりません。
   
 大きくそそり立った崖の下で、ちょっと休憩
   
鍾乳洞のような大きな鍾乳石が垂れ下がっています。  熱帯の山は湿度が高く、汗がとどめもなく吹き出してきます。
 普通ではない足の使用に、もうパンパン・ガタガタ。 プーケット島在住のスイさん。探検隊長です。
    はるか下に登ってきた村が見えます。こんなに登ってきたんだ。感激です。清々しい風に吹かれて・・・。

その2へ続く

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