USA, イリノイ州の Cyp. parviflorum var. calciolus の保護 (その2)

 私の所属している蘭協会はアイロワ(イロワ)蘭協会で、主に近隣の4つの都市に住む会員で構成されています。会長はジム・ホール(Mr. Jim Hall)氏で、彼のメールアドレスは jimhall@netins.netです。我々の会は、活動に興味を持っていただける方には、どなたでも受け入れておりますので、会長宛に是非連絡を取ってください。会長はパフィオとフラグミが大好きな愛培家でもあります。
 この旅行は2000年の5月10日(水)に我々の会が主催して行われたものです。

このページに掲載しているすべての写真はニックの友人の写真家、テリー・デュフェックさんの提供によるものです。

目的とするシプリペディウムは満開の、ちょうど良い時期でした。私たちの会は一年を通じてこれらの蘭を保護する活動を行っています。
我々は、これらの蘭がヒトから危害を加えられるのを防ぐばかりではありません。実は、これらの蘭を、お腹をすかした鹿やアライグマなど、さまざまの野生動物から守らなくてはなりません。そこで、蘭のコロニーを鉄の籠で取り囲むようにして保護しています。このプロジェクトは成功しているようで、蘭の数は次第に増加しているように見受けられます。いつか、見渡す限り、この森が蘭に覆われる日を夢見ています。

今回は、我々はこのシプリペディウムを人工的に増加させるために、交配をする目的でやって来ました。なんとすばらしい経験なのでしょう。他家交配を済ませた花には交配日を記したラベルを付けました。後日メンバーにより交配がうまくいったかどうかがチェックされ、人工的に交配しなかった種子がどれくらいあるかなど比較されます。

この蘭は'華麗な蘭'という愛称で呼ばれるオルキス・スペクタブリス(Orchis spectablis)です。この近くには、今は咲いていませんが、もう少ししてから咲き始める蘭など、そのほかの蘭がいくつかあります。私は見たことがないのですが、とても小さなカトレヤのようなピンクの花を咲かせるそうです。

 ここで私たちは、シプリペデイウムとは異なる他の蘭の花が咲いているのを見つけました。華麗な蘭という愛称で呼ばれるオルキス・スペクタビリス(Orchis spectablis)です。その花の写真を送って紹介しましょう。この蘭もシプリペディウムと同じ所に生育していて、我々の会の保護プロジェクトの対象の蘭になっているのです。

 先に紹介したシプリペディウムを囲んでいる檻は我々の協会によるものなのですが、このプロジェクトが実施される数年前から、現会長のジム・ホール氏によって行われてきました。また、このプロジェクトは会の25年会員のマルシア・ホワイトムーア(Miss Marcia Whitmoo)さんにより実現化しました。私はこの会に参加して、我々が住む地域にこのような野生の蘭が生育していることを目の当たりにし、また、これらを保護するために多くの人が努力していることを知り、とても勉強になりました。皆さんがこれらをご覧になって、私と同じように関心を持っていただけたらとても嬉しいと思います。


追伸、 このいくつかの写真ご覧になって、これほど小さな地域にこじんまりと生育するシプリペディウムの中でも、花にはいろいろな違いがあることが解ります。また、その中には一つの花茎から二つの花が咲いているものもあり、驚きました。トシ、どうぞこれらの写真をあなたのHPで紹介してください。シプリペディウムに興味を持たれるどなたかの参考になれれば嬉しいのですが。

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