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コミュニケーション トランスミッション

この二つの言葉がメインコンセプトです。

二つとも「伝達」の意味ですが、若干ニュアンスが異なります。
コミュニケーションは広く一般に使われている言葉なので、
特に説明は要らないと思いますが

主に「水平的」な情報伝達(双方)に場合に用います。

一方、トランスミッションは余り馴染みがないですね。
強いて言えば車のトランスミッション位でしょうか。

"mission"は「任務」や「使命」の意味で、"missioner"は「伝道師」です。
この言葉は「垂直的」な情報伝達(片方)の場合に用います。

ランを始めて20年近くになります。
特にワルケに拘り出してから色々な場面で情報の不足を感じました。
同名異個体、異名同個体に始まり、自生地ブラジルの情報、
オリジナル株とメリクロン株の違い、咲きむら等々・・・

最近は少し良くなりましたが、当時の情報誌は花の写真が載っている程度、
蘭屋さんは知識不足、趣味家も人により言うことがマチマチ・・
とどのつまり「授業料」を払って得た知識で、「身を守る」ことになりました。

4年前に個人のHP"Sato's TOKYO WALKE-CLUB"を開設した理由は
そのコンセプトで述べている様に「情報発信」と「原種に対する考え方の
健全な発展」で、この考えはそれまでの経験を踏まえたものでした。

インターネットでの個人の情報発信=トランスミッションには限界があります。
そこで3年前に全国のワルケの愛好家と日本ワルケリアナ協会を設立しました。
この会を通じてコミュニケーションが飛躍的に発展し、
会誌や会のHPを通じてトランスミッションも一段と高まりました。


2002年、2003年と二度に亘るブラジルへの旅で、
現地の多くのコレクターや地元の小さな蘭屋さんともパイプが出来、
比較的容易に珍しい株や詳しい情報が入手出来る様になりました。
彼らとのコミュニケーションにより
以前の日本でのブラジル情報は極めて限定的なルートで、
しかも部分的なものでしか無かったのが分かりました。

10年程前、会社定年後は蘭屋さんになりたいと蘭仲間に公言し
まだ大分先と考えていたのが、時代に背中を押される形で
1年半前に独立し設計事務所を設立したのに続いて
今秋より蘭の育種・輸入・販売も手掛けることにしました。
期せずして予定より早く蘭の商いに関わることができました。


これからはライフワークとして、「原種の健全な発展」のために
コミュニケーションとトランスミッションに力を注ぐと共に
一趣味家としても頑張って行きたいと考えて居ります。

(2003.9.20)